この記事では、私にとって初めてのプロジェクター「Z6 Polar Meets popIn Aladdin」を迎えて半年の使用感を紹介しています。
- プロジェクターのある生活ってどんな感じ?
- 実際に使って分かった良いところと気になるところは?
プロジェクターを買おうと思った理由や、Z6 Polar Meets popIn Aladdinを選んだ決め手も一緒に紹介しています。
Z6 Polar Meets popIn Aladdinに興味のある方はもちろん、プロジェクターのある生活を始めたい方々の参考になることがあれば嬉しいです。
※Z6 polar Meets popIn Aladdinは2020年5月に生産を終了しました。
※色々と進化したpopIn Aladdin2が新たに登場しました!
プロジェクターを買おうと思った理由
リングフィットアドベンチャーで遊びたかったからです。
映画じゃないんかい!!
自分で言うんかい
もちろん映画も目的のひとつです。
目的のひとつではあるけれど、映画を観るだけなら12.9インチのiPadで満足していました。
プロジェクターを買う理由としては決め手に欠けます。
そんなふうに考えていた時期が私にもありました
パソコンのモニターも手放し、持っていたゲームはNintendo Switch本体の画面の大きさで充分に楽しめるものばかり。
そんな中、リングフィットアドベンチャーにはNintendo Switchの画面は小さすぎました。
リングフィットアドベンチャーは理由として本当に強かったです。Nintendo Switchの画面で遊ぶのは完全にセルフハード。
そのまま決め手となったプロジェクターへの希望6つ
- ゲーム画面の遅延が少ない
- 左右の角度補正機能がある
- カーテンを閉めれば日中でも見える明るさ
- 知っているメーカー
- かさばらない
- 50,000円以下
ワガママ放題である
言うだけならタダ感がすごい
このワガママを全て叶えてくれたのがZ6 Polar Meets popIn Aladdinでした。
希望が全て叶ったことがそのまま決め手。
優先度が高かった順に、ひとつずつ詳しくお話しします。
ゲーム画面の遅延が少ない
ゲームで遊ぶからには映像も音声も遅延が少ないに越したことはありません。
Z6 Polar Meets popIn Aladdinは、公式で「お好きなゲームも映画も」と言っている通り、設定の「画像モード」に「ゲーム」が用意されています。
アクションゲームは難しいとしても、私が好んで遊ぶRPGや、少なくともリングフィットアドベンチャーでは遅延が気にならないことを期待していました。
水平方向の補正ができる
私の部屋でのプロジェクターの設置場所は上図の通り。
Z6 Polar Meets popIn Aladdinは単焦点タイプではありません。
そのため大画面で観ようと思うと、プロジェクターと同じくらいか、プロジェクターより後ろに自分が下がることになります。
真横や目の前にプロジェクターがあると映像に集中できません
そこで台形補正機能です
投射した映像の歪みを補正するプロジェクターの機能を「台形補正」といいます。
スクリーンの正面にプロジェクターを置けない環境では必須の機能。
この台形補正、ホームプロジェクターにおいて垂直方向の補正ができるものは数あれど、水平方向の補正ができるものは貴重なのです。
「貴重」というのは「5万円前後の価格帯では」ということ。
できるものは安くても10万円前後と高額のものが多いです。
日中でもカーテンを閉めれば見える明るさ
日中でもカーテンを閉めれば見える明るさのプロジェクターが必要でした。
というのもゲームをする、体を動かす、となれば夜に限った話ではないからです。
Z6 Polar Meets popIn Aladdinの明るさは500〜700ANSI(アンシ)ルーメン。
人気のモバイルプロジェクターに100〜300ANSIルーメン前後が多いことから、500〜700ANSIルーメンは充分な明るさと判断しました。
ちなみに「ANSIルーメン」と「ルーメン」は厳密には違う単位です。
- ANSIルーメン
-
明るさの平均値。米国国家規格協会の定めたプロジェクターの規格。
- ルーメン
-
明るさの最大値。性能上の話でも一部だけ明るい場合でも表記されている可能性がある。
全体が平均的に明るい方が映画もゲームも隅々まで楽しめると考えて「ANSIルーメン」と表記されたプロジェクターを探しました。
ちなみに「ルーメン」表記のプロジェクターでも、真っ暗な場所では100ルーメン以上、5人ほどの会議室なら日中でも1000ルーメン以上あれば使用できると言われています。
知っているメーカー
Amazonに並ぶプロジェクターのほとんどが知らないメーカーのもの。
そして、そのほとんどは発送元が中国となっています。
中国製品が悪いとは言いませんが、高い買い物ということもあって保証やサポートが気になるところ。そもそも届かないと困ります。
中国発送の商品は5回中3回ほど届かなかった過去があるもので……
そんな事情もあって、「詳しくない自分でも聞いたことがあるくらい超有名メーカーの製品なら安心だ」という思いから、知っているメーカーに限定しました。
そして今回、「popIn Aladdin」という会社の名前を冠したプロジェクター付きシーリングライトと、その評判を知っていたことが決め手です。
もちろん、しっかりとした作りの公式サイトもあります。
かさばらない
ミニマリストとしては重要な項目。
小型を売りにしているプロジェクターは沢山あります。
しかし今回は私の希望が多いため、ほとんどの製品が一長一短でした。
そんな中で見つけたZ6 Polar Meets popIn Aladdinは、モバイルプロジェクターほど小型ではないけれど、ホームプロジェクターとしては十分に小型の商品。
用途が映画や動画を観るだけであれば、シーリングライトとして天井に設置できる「popIn Aladdin」がミニマリスト向けのプロジェクターとしてベストだと思います。
しかし今回は「リングフィットアドベンチャーで遊ぶこと」が目的としてあったため、ゲーム機などと外部接続のできないシーリングライト型の本家「popIn Aladdin」は選択肢から外れました。
ゲームをすることが目的になければ、予算をオーバーしてでもpopIn Aladdin(記事執筆時79,800円)を選んでいたでしょう。
これらの希望を50,000円以下のお値段で
無茶ぶりの極み
だよねぇ!!
50,000円の内訳は本体価格50,000円台+税・送料。
探している最中、「100,000円の間違いでは」と何度思ったことでしょうか。
Z6 Polar Meets popIn Aladdinと出会わなければプロジェクター自体を諦めるか、モバイルディスプレイを買うかしていたところでした。
救世主、Z6 Polar Meets popIn Aladdinのメーカー希望小売価格は、税・送料込で59,800円。
予算はオーバーですが、性能を見る限りでは充分に抜群のコスパです。
これが先行販売のキャンペーンにより10,000円引きの49,800円。
しかも私がZ6 Polar Meets popIn Aladdinを発見・注文した2019年11月30日は先行販売のキャンペーン最終日ときたもので、これは完全に運命でしょう。
さらにAmazonではキャッシュレス払いによる5%還元キャンペーンを実施中でした。
2つのキャンペーンのおかげでなんと最終的に47,310円。
無事、予算内に収まったのでした。
実際に使ってみて気に入ったところ
買う決め手となったことは買う前から気に入っているところ。
ここからは実際に使う中で気がついたZ6 Polar Meets popIn Aladdinのいいところを紹介していきます。
想像以上にコンパクト
色々と並べて撮った写真。
右上のMac Book Airは13.3インチ、真ん中下のiPad Proは12.9インチです。
Z6 Polar Meets popIn Aladdinのコンパクトさが際立ちます。
重さは1kgを切って973g。
大きさは192×193×48mmの20cm四方。
ブラーバジェットが少し薄く、一回り大きくなったくらいの大きさ。
軽いのは断然Z6 Polar Meets popIn Aladdinです。
ちなみにシーリングライト型の「popIn Aladdin」は4.9kg、476×476×169mm。
決して小さくはない約5kgの物体を天井に取り付けるのは、女性1人では少し大変かもしれません。
真ん中上はZ6 Polar Meets popIn Aladdinのリモコンです。
単4電池2本で動きます。
電池を入れても63gと軽く、私の手には丁度いい大きさで使いやすいです。
アプリを入れてスマホをリモコンにすることもできるので、これはお好み。
音がいい
内臓スピーカーとは思えないクリアな音質。
アメリカのオーディオ機器ブランド、Harman/Kardon(ハーマンカードン)社製のスピーカーを搭載しています。出力は3W×2。
初めてのプロジェクターなので音質の比較はできませんが、映画も音楽もゲームも充分に楽しめる臨場感でした。
ただし私の部屋は物が少なく音が反響するため、聞こえ方に多少なりとも影響していると思われます。
画質がいい
1920✕1080の解像度、フルHDに対応しています
たてがみのフサフサ具合までよく分かる!
スクリーンは設置せず、自室の壁に投影しています。
自室の壁紙はよくあるタイプ。
2枚目の白いところを見て分かる通り、小さな凹凸のある白い壁紙です。
経年劣化もあって真っ白ではありませんが、プロジェクターの明るさのおかげか映りが気になることもなく、スクリーンを買うには至っていません。
ファンの音が静か
仕様では28dB(デシベル)。
28dBの騒音レベルは「静か」、大きさの目安は「深夜の郊外、ささやき声」とされています。
と言われてもピンと来なかったので、Apple Watchの睡眠追跡アプリから引っ張ってきました。
睡眠時の環境騒音の平均よりも低い値。
実際に聞いていてもクーラーの音とあまり変わらないように思います。
映像再生中はもちろん、作業中に机の上で起動していても気になりません。
寝落ちできるくらいの音
切れるまでのタイマーも設定できます
オートフォーカス機能が優秀
非常に便利。
もしもマニュアルフォーカスだったら、プロジェクターを動かすたびに設定し直す手間を思って設置しっぱなしになるか、プロジェクターの出番そのものが減っていたと思います。
ちなみに、オートフォーカス中にプロジェクターの前を横切るとピントが合わないことがあるので注意しましょう。
ピントが合わなかった場合は、リモコンの底部分についているスイッチで音量調節モードからフォーカスモードに切り替えてあげてください。
オートフォーカスが再び機能してピントを合わせてくれます。
台との接触部分がコンパクト
写真の通り、台との接触部分は3つ。もちろん滑り止め付きです。
少しでも大画面で映したくて机の端ギリギリにまで寄せたとき、机から本体が少しはみ出ていても「しっかりと台に乗っている」という安心感があります。
底面の中心には三脚穴も。
少し高さが欲しいときや手頃な台が無いときに便利です。天吊りにも対応しています。
積極的なアップデート
スペックだけでは分からないポイント、サポート面。
ネットに接続している機器が日々アップデートをしていく時代となりました。
不具合の解消
当初、Youtubeの視聴では音声遅延の不具合がありました。
その不具合に気づいてから3日後には解消されていたことを覚えています。
販売開始直後かつ利用者の多いコンテンツということもあってとは思いますが、実際に迅速な対応をしてもらえたことで、買う前に気にしていたサポート面でも安心することができました。
アプリの追加
2020年2月3日には動画配信サービス「hulu」のアプリが追加されました。
これでpopIn Aladdinで利用できる動画配信サービスはYoutube、Netflix、U-Next、Amazon Prime Video、abemaTV、huluの6つ。
メジャーな動画配信サービスが揃ったことで、より広い層が楽しめるようになりました。
ただし2020年6月1日現在、「hulu」はシーリングライト型のpopIn Aladdinのみ対応となっています。
対応が待ち遠しいですね
Z6 Polar Meets popIn Aladdinの気になるところ
使っていく中で、Z6 Polar Meets popIn Aladdinの気になるところが出てきました。
困っているほどではないけれど気になっている点を3つ紹介します。
ゲームでは若干の遅延がある
初めてのプロジェクターなので程度の比較はできませんが、Switchで遊んでいる時に若干の遅延を実感しました。
若干とはいえ、格闘ゲームのようにフレーム単位での駆け引きをするゲームには致命的と言えます。
繊細な操作が必要なシューティングゲームやFPS、レースゲームも人によっては厳しいかもしれません。
タイミングが重要なリズムゲームも難易度が上がるでしょう。最近のリズムゲームはタイミングの調整もできるので調整必須です。
一方で、ポケモンや逆転裁判のようなコマンド選択型のゲーム、Aragamiのようなステルス系の激しくないアクションゲーム、どうぶつの森のようなシミュレーションゲームであれば遅延の影響がほぼありません。
遅延の影響が出にくいゲームを遊んでいる人におすすめです。
当初の目的だった『リングフィットアドベンチャー』は遅延の影響を気にすることなく楽しめています。
筋トレに必死すぎるので遅延を気にする余裕がないとも言います。
操作のもたつくアプリがある
プロジェクター本体ではなくアプリの仕様の問題です。
Amazon Prime Videoでは画面上のマウスカーソルをリモコンで動かして操作するため、動画の選択や文字入力で、もたついてしまいます。
2020年6月現在、もたつくのはAmazon Prime Videoのみ。
他の動画配信アプリは動画を直接選択できるので操作のもたつきはありません。
Amazon Prime Videoにはかなりお世話になっているので、ぜひとも改善していただきたい仕様です。
使わないアプリを消せない
1人の父親として、子どもの世界観を広げたいと考えていた時に、「寝室」に可能性があると気づきました。
これまで寝るだけだった寝室を、
家族みんなのコミュ二ケーションが深まる空間にできないか?そんな想いで開発したのが、popIn Aladdinです。
引用元:popIn Aladdin公式サイト
「popIn Aladdin」は家族の団欒(だんらん)をテーマにした商品なので、最初から入っているアプリには子供向けのものも多くあります。
初めからインストールされている24のアプリのうち、子供向けのアプリは7つ。
単身者の場合、子供向けアプリのほとんどはプロジェクター購入直後に起動したきりとなる人も多いのではないでしょうか。
これら使わないアプリをアンインストールできれば画面がスッキリするのですが、できないので少し気になりました。
とはいえ、これは単身者の意見。
お子様のいるご家庭では大活躍が期待できます。
そして実物大の動物図鑑は大人も楽しめると思います。楽しめました。
実物大にしてみると意外な大きさに驚き、動きこそしないものの鳴き声も聞けます。
こういうの大好き……!
映画鑑賞以外での楽しみ方
独自OSを搭載して様々なコンテンツを取り扱っているpopIn Aladdinシリーズは映画を観る以外にも様々な楽しみ方ができます。
popIn Aladdinシリーズ共通の独自OSでできることをはじめ、据え置き型のZ6 Polar popIn Aladdinだからこそできることも紹介。
動画配信サービス以外のアプリを使う
動画配信サービス以外のアプリには壁時計、動く壁紙、ヨガなどがあります。
アプリの利用は基本的に無料なのも嬉しいポイント。
月額費用のかかるアプリにも無料期間があり、これらが期間限定で無料公開されていることもあります。
スピーカーとして使う
Z6 Polar Meets popIn AladdinはBluetooth接続に対応しています。
内蔵スピーカーや外部スピーカーで流したいときとイヤホンで聴きたいときと、その時々の気分に合わせて活用しています。
ゲームを接続する
HDMIケーブルを接続すれば大画面でゲームを遊べます。
これはシーリングライト型ではない、据え置き型のZ6 Polar Meets popIn Aladdinだからこそできること。
若干の遅延こそあれ、リングフィットアドベンチャーをはじめRPGやシミュレーションゲームなど、ゲームのジャンルを選べば充分に満足できる性能です。
生活の質が上がる瞬間を実感できた
探しに探して、迷いに迷って、比べに比べた数々のプロジェクターを差し置いて即決で購入したZ6 Polar Meets popIn Aladdin。
即決商品にハズレなし!
そういうものだよな、買い物って
家で映画を観る時間が特別なものになった
家での映画鑑賞が再生から上映へ。
好きなフードとドリンクを用意して定位置につけば、自室が貸し切りの映画館へと変わります。
内蔵スピーカーでも充分と思いつつ、さらなる臨場感を期待できる外部スピーカーにこだわりたくなる理由も分かる気がしました。
大画面で遊ぶゲームの没入感
この没入感、プライスレス。
遅延のないゲームに向いているとは言いましたが、多少の遅延があっても遊んでしまいます。
プロジェクターのある生活
ミニマリストとしての生活を始めた時、今後はMac Book Air(13.3インチ)以上のモニターを部屋に置くことはないと思っていました。
そんなミニマリストのハードルを軽々と飛び越え、大画面の楽しさを教えてくれたZ6 Polar Meets popIn Aladdin。
お得だったとはいえ安い買い物ではなく、しかし金額以上に質の高い時間を得ることのできた後悔のない買い物です。
そんな「Z6 Polar Meets popIn Aladdin」は1000台の限定販売のため、2020年5月に残念ながら生産終了してしまいました。
HDMI接続の必要がない場合には、記事中で少しお話しした同社のプロジェクター内臓シーリングライト「popIn Aladdin 2」も選択肢として。
投影距離やスピーカー、ライトの性能まで上がったにも関わらず薄くなって新登場。
寝室での家族の団欒や部屋のホームシアター化で、贅沢な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
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